ジュエリー用語/技法集あ~わ
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【い】ジュエリー用語/技法集 一覧
石留め
石留めはセッティングとも言われています。
宝石の輝きを最大限に引き出すために、石に合うセッティングで留められています。
セッティングには、爪止めと言って宝石の輝きを最大限に引き出すため、宝石を埋め込まず小さな爪で
留め、四方から光が入るよう留められています。
ジュエリーで用いられてる、石留めの技術を分けると、『彫り留め』『爪留め』『その他留め』に分類できます。
石留め(セッティング)にも豊富な種類があります。
・立て爪は、伝統的なスタイルのセッティングです。爪の間から光を受け、石がより美しく輝くのが特徴。
・カテドラルセッティングは、石を高い位置に持ち上げて両脇をスロープで支えるセッティング。
・伏せこみは、爪なしのセッティングで、石の周りを地金でしっかり囲み穴をあけて埋め込むセッティ
ングです。高さや出っ張りが低くフラットなデザインです。
・ベゼルセッティングは伏せこみと同じ作りですが、伏せこみより少し高さと立体感があります。
・彫り留めは、爪なしのセッティングです。地金に直接埋め込むセッティングです。石の形に添って埋
め込む彫り留めは『ころし留め』や見た目から『ドット留め』とも言われています。
・カリブルカット(カリブレカット)は石を止めるのに、爪止めではなく、石の両側の縁をわずかに倒し
て、レールのように留める技法です。
・パヴェセッティング(パベセッティング)は、フランス語の「Pave(敷石)」から付いた名前です。
隙間なくギッシリ並べた留め方を言います。
英語では「ペイブ」と発音します。
爪留めでも詳しくご紹介しています。
イニシャルとモノグラムのジュエリー
身に着ける者個人をアピールすることに重点を置いた、イニシャルジュエリーは北ヨーロッパで作ら
れていました。
1467年にブルゴーニ公爵の持ち物の中にcを二つ組み合わせてダイヤモンドをセットした装飾品があ
ります。
1494年のエステ家の財産目録には、ダイヤモンド、ルビー、真珠を飾ったAのジュエリーが含まれて
います。
1515年にはヘンリー八世が、未亡人となったルイ十二世の王妃メアリー(ヘンリー八世の妹)に、ダ
イアと真珠の付いたAAのジュエリーをMに作り替えて贈っています。
またヘンリー八世は、母の持ち物だったと思われるEEのイニシャルつきカーカネット(宝石をはめ
た金の装飾パネル又はリンクを繋いだネックチェーンの一種)も持っていました。
ヘンリー八世自身もイニシャル付きのジュエリーが、とてもお気に入りだったようで、結婚を繰り
返すたびにイニシャルを取り換えなければならない煩わしさにもかかわらず、かなりの数のイニ
シャルジュエリーを作らせていました。
昔からイニシャルやモノグラムのモチーフジュエリーは作られ、愛されてきました。
いぶし(燻)銀
シルバー製品の一部を黒くした、いぶし銀は「いぶし(燻)仕上げ」や、「ふるび(古美」仕上げ」
とも言います。
いぶすとは、金属につや消しや黒味を付けるという意味です。
江戸時代に盛んに用いられた伝統的な着色技術で、テクスチャーの一種です。
いぶす時は、「ふるび(古美)液」と呼ばれる溶液を使います。
溶液にも、何種類かあり種類によって茶色っぽい黒、青っぽい黒と多少黒味も違ってきます。
いぶし液は、古美液を塗り、自然乾燥させる順に行います。
イリデッセンス(Iridescence)
虹色や玉虫色の光沢の事を言います。
イヤリング
イヤリングは耳につけるアクセサリーです。
様々なデザインがあります。
『フープタイプ』はリング(輪)のデザインになります。
『タングリングタイプ』は、ドロップタイプとも呼ばれ耳の下に飾りが垂れ下がるデザインです。
留め具は、スクリュータイプとクリップタイプがあります。
『スクリュー』は、ネジ式の金具です。耳たぶに挟んで裏からネジを回して留めます。
『クリップ』は、耳たぶを挟んで留めるバネ式の金具です。
イングレービング(金属彫刻)
金属彫刻は金属の表面を掘って装飾を施す技法です。
彫刻の作品は熟練したプロの彫刻職人が長い年月をかけて身に着けた技術と経験のたまものです。
専用の彫刻工具(グレーバー)で彫ります。
インタリオ
インタリオはイタリア語で Intaglio。
沈み彫りの技法になります。カメオなどによくみられる細工です。
裏から彫り込み細工を施し、表から見ると、反転し浮いたように見えます。
インタリオの歴史は古く、今から6000年前のシュメール文明の頃には見られていた技法です。
インタリオは印章や、紋章用にも使われています。
動物や人の顔などをかたどった装飾品のほか、手紙等の封蝋に押しつけ、反転した形状を転写するため
の実用品などもあります。
リバースインタリオもあります。詳しくは「リバースインタリオ」をご覧ください。
インレイ技法
インレイ技法は『インレイワーク』『象嵌細工(ぞうがん象眼とも)』『チャネリング』とも言われてい
ます。
インレイは、表面に、はめ込む溝の深さを彫って模様を作り、貝(シェル)や天然石など溝にはめ込んで
作ってゆく装飾技法です。
細やかな作業で丁寧に作られて、華やかな装飾になります。
シルバーなど、仕切りの枠を作りそこへ様々なカッティングを施した貝(シェル)や天然石をはめ込んで
図柄を完成させる技法もあります。
インディアンジュエリーのズニ族が作る『チャンネンル・インレイ』と呼ばれる様々な石をはめ込んで図
柄を作るジュエリーもあります。
その他に表面を平らに仕上げる『フラット・インレイ』、ターコイズやタイガーアイ・コーラル(サン
ゴ)などを細かく砕いたストーンチップで作られる『チップ・インレイ』などがあります。