ジュエリー用語/技法集あ~わ
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【ほ】ジュエリー用語/技法集 一覧
ボヘミアンガラス(Bohemia galss)
ヴェネチアに変わって、17世紀18世紀にボヘミアのガブロンズ(今のチェコ)がヨーロッパのガラスの一大産地になりました。
ボヘミアンビーズを使って制作したコスチュームジュエリーを19世紀末には117か国に輸出しています。
カラフルな色やオーロラ加工など種類も豊富でした。
彫り留め
ジュエリーで用いられてる、石留めの技術を分けると、『彫り留め』『爪留め』『その他留め』に分類できます。
地金に穴をあけ、石をはめ込み周囲の地金からたがねで爪を掘り起こして留める方法です。
彫り留めにもいろんな種類があります。
『アワ留め(玉留め)』は、数か所で石を留め、石と石との間から地金面を掘り起こし隙間なく丸めた留め方です。その見た目から、『泡留め』『玉留め』と呼ばれています。
『キラキラ留め』玉留めをアレンジした留めで、玉留めよりシャープで華やかに見えます。全体がキラキラしていることからついた名前です。
『チョコ留め』は、円形に彫った中に埋め込む留め方です。
『マス留め』は、石の周囲を四角に区切り、資格の内側を爪の部分を残して彫り落として留める方法です。
『亀甲留め』は、五角形、六角形のマスの中に埋め込むものです。
『レモン留め』は、彫り跡がレモンの形に似ていることからこの名前が付けられました。
『ナワ留め』は、レモン留めのアレンジで通常連続して用いられる留めです。緩やかな曲線ができるので動きのあるファッションリングによく使われています。
『五光留め』は、メンズリングの印台(いんだい)や月形甲丸(つきがたこうまる)に多い留めです。
『パヴェ』は、敷石のように詰まった石の留め方です。英語で『ペイブセッティング』、フランス語で「パヴェ」と言います。『パヴェ』は彫り留めだけでなく、爪留めでぎっしり留めた時も同じように呼びます。
『一文字』立爪同様、小粒のダイヤモンドのリングとしてポピュラーです。石の数、大きさ、デザインも多様です。
【その他留め】
『フクカン留め』カジュアルなファッションリングに用いられる留めです。ダイヤモンド、色石、石の形もラウンド、角、四角と幅広く用いられています。
『レール留め』オーソドックスからファッショナブルまで、あらゆるタイプに用いられています。人気のある留め方です。バケット、テーパー以外にラウンドにも用いられます。
『芯留め』真珠など球体の石を爪を使わない留め方です。丸線状の芯を立て、そこに接着剤を塗って留めます。
『はさみ留め』太目の地金の弾力性を利用して左右からダイヤモンドを挟み込んで留める方法です。
『二点留め』色石のデザイン・リングによく使われる留め方で、爪を腕部と一体化させ、左右二点で留める方法です。カジュアルですっきりとしたデザインです。
『貴石象眼(埋め込み)』サンゴ等有機素材やオニキス、ラピスラズリ等の不透明な半貴石を使ったファッション・リング等に、面として埋め込む時に用いられます。
『爪留め』『その他留め』をご紹介しています。『爪留め』は、【つ】でご紹介しています。
ホールマーク(Hall mark)
ホールマークは貴金属の製品を保証するマーク(品位証明)です。産地や製造年を示しています。
国により異なりますが、イギリスを中心にフランス、イタリアなど各国にはホールマークがあります。
銀の多くを占めるイギリスの場合は純銀か否か、生産地、時には作った作者まで明確にわかります。
日本では、品位表示する方法が2つあります。
ひとつは、ジュエリー制作者が自分で打刻する方法。
もうひとつは、造幣局が打つ国家検定の刻印で1929年からはじまっています。
この刻印は民間で行われている刻印と区別して極印ともいい、ホールマーク、造幣局検定マーク、政府証明マークなどと呼ばれています。
日本ジュエリー協会(JJA)では、1996年から業界独自の品位マーク制度を発足させています。
任意に打った品位に表示者が責任を持つことを目的とし、間違った品位でも製品のメーカーが特定できるようになっています。
イギリスのホールマークや、フランスのホールマークについて、詳しく書いています。
ホールマーク イギリス
品位照明の発祥の国で、ホールマークとはイギリスのゴールド・スミス・ホール
(Goldsmiths’hall:金細工師会館)の「ホール」に由来します。
ホールマークの基本となる豹頭刻印(Leopard’ Head Mark)を規定した法律ができ、ホールマーク
が制定されたのは遙か昔の西暦1300年、エドワード1世の時代です。
1975年には、範囲が広くなりプラチナ(950)も含むようになりました。
検定を実施するアッセイ・オフィス(Assay Office)と呼ばれる分岐所がロンドン他4都市にあり、
刻印は4種類が打たれます。
■【メーカーズマーク(スポンサーマーク)】
制作者を示すマークで銀職人のイニシャルや、工房(メーカー)のマークが入っています。
■【アセイマーク(分岐所マーク)】
生産地のマークです。
ヒョウ(レパード)→LONDON(ロンドン)のアッセイオフィス
錨(イカリ)→BIRMINGHAM(バーミンガム)のアッセイオフィス
ヨークローズ(1974年12月までは王冠のマークを使用しています)→シェフィールドのアッセイオフィス
城→EDINBURGH(エディンバラ)のアッセイオフィス
アセイマークのほとんどは、この4つになり9割をしめています。
詳しくはアセイマークで書いています。
■【スタンダード(標準)マーク】
貴金属の種類と品質を示します。
ヨーロッパでは、銀の含有率が80%以上のものを銀(シルバー)、銀メッキ(シルバープレート)、純度92.5%のものを純銀(スターリングシルバー)の印になります。
印があれば純銀(スターリングシルバー)になり、横向きの歩くライオンマーク(ライオンパサント) 銀の含有率92.5%を超える英国品質を保証するマークがあります。
まれに958.4%を示す女神マークもあります。
■【デートレター(年号マーク)】
製造の年号を示すマークで、通常アルファベット1字で表示していて、作られた年代がわかります。
アルファベットの文字の装飾や大文字小文字によって年代が異なります。
だいだい、この4種類の刻印になりますが、 この4種類の刻印以外にもマークがあります。
■【デューティーマーク】
微税確認のマークです。
銀は高価なものなので税金がかけられ納税の有無を示すマークで、1784年から1890年までに作られた
銀製品に刻印があります。
ジョージ4世は右向き。ヴィクトリア女王は左向きのシルエットです。
■【メタル&ファインネス・マーク】
銀の純度を示すマークが入っています。
ホールマークはこの6つ入っていることもあれば4つだったり、銀製品によって様々です。
左から【メーカーズマーク(スポンサーマーク)】【アセイマーク(分岐所マーク)】【スタンダード(標準)マーク】【デートレター(年号マーク)】の順で刻印されています。
ホールマーク フランス
フランスのホールマーク制度は1798年から始まっています。
プラチナ(950以上)は犬の顔のマーク。
ゴールド(K22、K20、K18)は鷲(わし)のマーク。
シルバー(925以上、800)は、蟹(かに)のマークです。
イギリスでは、アッセイオフィスで検査されますが、フランスは大蔵省です。
ホールマーク(Hall mark)制度 各国
歴史 | 実施機関 | 制度携帯 | 規定純度 プラチナ |
規定純度 ゴールド |
規定純度 シルバー |
|
イギリス | ゴールド・シルバーについては 1300年に制定。 プラチナは1975年に制定。 |
アッセイ・オフィス | 強制 | 950以上 | 916.6(22K) 750(18K) 575(14K) 375(9K) |
958.4・925 |
フランス | 1798年にホールマーク制度発足。 | 大蔵省 | 強制 | 950以上 | 22K 20K 18K |
950・800 |
イタリア | 1968年に制定。 | 品位に責任を持つ業者 | 強制 | 1000・950 | 750 585 500 333 |
925 835 800 |
ドイツ | ゴールド・シルバについては1884年 「金・銀製品の品位に関する法律」制定。 プラチナについて法律はなし。 |
品位に責任を持つ業者 | 任意 | 慣習として (規定はない)950以上 |
慣習として (規定はない) 750・585・333 |
925・800 |
スイス | 1933年「貴金属及び貴金属製品取引 管理に関する連邦法」制定。 |
品位に責任を持つ業者 | 強制 | 950以上 | 750・585 (時計ケースに限り 375もある) |
950・800 |
アメリカ (プラチナのみ) |
1938年「プラチナ又はプラチナ 使用製品のマーク法」制定。 現在「任意製品基準」による。 |
品位に責任を持つ業者 | 強制 | 950以上(残り50の内35以上 がプラチナ族であること) |